みかんづくりに向いた西宇和の地形
News
2018.11.3
西宇和みかんを語る上で、西宇和の特殊な地形は外せません。
地図を見れば一目で分かるように、佐田岬半島をはじめとする西宇和沿岸部の地形は、海と陸が複雑に入り組んだリアス式海岸になっています。
[地図]
https://nishiuwamikan.com/about/
内陸部は、居住地を除いて急斜面が海岸部直前まで続き、平地が極端に少ない地形です。このような特徴から西宇和は、畑を耕し、水をまいて行う一般的な農業を行うには厳しい地域です。
しかしこの地形は、みかんにとっては理想的なのです。
リアス式海岸は、海からの太陽光の反射を生み出します。みかん農園の多くが海から山の急斜面を登っていくように広がっており、建物などに遮られることなく太陽の恵みをたっぷりと浴びています。
さらに急斜面は水はけが良く、乾燥状態をつくりやすいことで、みかんのおいしさである糖度を上げるために必要な環境が、自然と生まれてきます。
みかんの生産地が海に近いというのもポイントです。魚の身粕や熟成発酵させた魚ぼかしなど、海に由来する肥料が古くから活用されており、潮風が海からのミネラルをもたらすなど、豊かな海からの恩恵を受けています。
このような地形だからこそ、さまざまな工夫を凝らしながら100年以上みかんを作り続けています。西宇和の風景を思い浮かべながら、西宇和みかんを味わっていただけると幸いです。
撮影日 2018年10月上旬