八協共選 菊池登志彦さん・菊池秀夫さん
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インタビュー

2018.11.26

「名字は同じですが、親子ではないですよ」
同じ地区にそれぞれ農園を所有する、菊池秀夫さんと菊池登志彦さんは、笑顔でそう話してくれました。

訪れた農園は、八幡浜市を見下ろす山頂付近に位置しており、斜面にきれいに並んだみかんの木が印象的です。

八幡浜市を見下ろす山頂付近

菊池登志彦さんによると、みかんの木の間隔を空けて植え方をそろえることで、木が育ちやすくなり、列ごとに管理もでき作業が容易になるそうです。

みかんの木の間隔を空けて植え方をそろえる

さらに、みかんの木の管理について次のようなことも教えてくれました。

「みかんの木にも年齢があり、頃合いを見て植え替える必要がありますが、若い木は、実を結ぶことよりも木の成長に力を必要とします。そのため、みかんの木を植え替えたら、実りをあせらず、木が落ちつくまで成長させます。農園の中でも、育てる木と実を付ける木のバランスを取るよう心掛けています」

みかんの木とは長い付き合いになるので、長い時間を見越しての心配りが求められるそうです。

菊池登志彦さん

続けて菊池秀夫さんに、どのようなみかん作りを目指しているのか尋ねてみました。

「近年では品質を管理する仕組みが整えられ、糖度や酸度を数値として測ることができます。ですが、私たちの味覚は、数字を見ておいしいと判断するわけではありません。数値として優れているのはもちろんですが、実際に食べてみて、次々に食べたくなるみかんが理想なのです」

菊池秀夫さん

その上で、みかん作りへの思いを次のように語ってくれました。

「今は質を追求する時代です。そして、みかん作りはすべての過程が一つになって、味という結果につながります。おいしいみかんを作るためには、剪定・防除・摘果など全ての過程が大事で、一つでも過程が省かれると、良いみかんはできないのです」

長い視点で考えながら、瞬間瞬間の作業も大切に。みかん作りへのこだわりが、ひしひしと伝わってきました。


撮影日 2018年10月上旬

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