もったいない? 摘果
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みかん作りにおける作業の中に、摘果というものがあります。

摘果とは、成長中の実を間引いて摘み取っていく作業で、初夏から秋にかけて行います。

病気や虫に食べられたものを摘み取るのは得心が行きますが、そうでないものも取ってしまいます。消費者である私たちからすると、すごくもったいなく思えますね。
ではなぜ、せっかく育てたみかんを捨ててしまうのでしょうか?

みかんは木の内部で栄養を分配し、成長や果実の形成を行っていきます。そのため果実がたくさんなっていると、一つに分けられる栄養の量は少なくなってしまい、小さくて、あまり味の良くないみかんができてしまうのです。
適切に摘果を行うことで、一つの果実に回る栄養の量が増え、実も大きくなり、味の良いものができるのです。

みかんの摘果

そして、みかんには隔年結果という、1年おきに実がなりやすい性質があります。もしも実の付くままに全てを育てると、小さい実が増える上に木が力を使い果たして、次の年には実が付きにくくなってしまいます。
農家の方の目標の一つは、毎年安定して質と量のそろったみかんを作ることです。そのためにも、木の負担を減らし、長期の目線でみかんの生育を考える必要があるのです。

摘果の作業では、極端に大きい実や小さい実、病気の実や虫に食べられた実を取り除いていきます。そのため一度で終わりではなく、成長に合わせて行わなければなりません。
期間も長く、とても大変な作業ですが、みかん農家の方々は一つ一つ丁寧に行っています。

西宇和みかん

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