年を越す樹上熟成のみかん
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2018.12.14
品種によりますが、多くのみかんは秋の終わり頃から、12月初旬に収穫のピークを迎えます。そのため年末のみかんの木には、実がほとんど残っていませんが、一部に袋掛けをして年を越すみかんがあります。
収穫を遅らせることで糖度が上がるため、通常のみかんの収穫が終わった後も、樹上でさらに熟成していき、年を越して1月に入ってから出荷されます。
これにより糖度が高くなるだけでなく、じょうのう(中の皮)がとても薄く、味や食感とも、この上ない仕上がりになります。
甘くなるなら、全て年を越せばよいのでは?と思いますが、真冬には凍霜害と呼ばれる寒さによる悪影響を受けやすく、冬場に餌が少なくなることが原因で、動物に狙われる被害も増えてしまいます。
そのため年を越すみかんは、樹上の実を一つ一つ袋で包み、手間暇掛けて管理しますが、そのぶん値段も少し高くなります。さらに、長期熟成を行えば栄養をたくさん使うため、木に大きな負担が掛かってしまいます。
一方で、甘くなりすぎず、少し酸味があるみかんを好む方もおられますので、全てを樹上で長期熟成とはいかないのです。
このような理由で、毎年限られた数しか育てることのできない、選りすぐりのみかんといえますね。ぜひ、このおいしくて貴重なみかんも食べてみてくださいね。