清見農家 眞田稜太さん
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2019.3.18
西宇和で中晩柑を中心に育てる眞田稜太さんに、清見について教えてもらいました。眞田さんの農園は、佐田岬半島の日当たりの良い場所に位置しています。
この土地に清見が根付いた理由について尋ねると、「土壌の性質や風の強さが西宇和の他の場所とは違い、農園の位置によっては、温州みかんなどの品種とはあまり相性がよくありませんでした。一方で、雪や霜の影響は少ないため、越冬し、完熟させてから収穫する中晩柑は適していたのです」と、教えてくれました。
同じ西宇和であっても、環境が少し異なれば、生育に適したかんきつの種類も変わります。こうした多様な環境が、西宇和の豊富な種類のみかんやかんきつを生んでいます。
「清見は冬を越して収穫するため、作業は大変になりますが、一つ一つに手作業で袋をかけ、鳥獣害や凍霜害を防いでいます。また、糖度を上げることにこだわり、早い時期からマルチシートを敷いています」
農園は急峻な坂になっていますが、大きく実り始めた清見の多くに袋が掛けられ、マルチシートが敷かれていました。高い品質を維持するには、自然環境だけでなく、このような地道な取り組みの積み重ねが欠かせません。
最後に、眞田さんにこれからの思いを教えてもらいました。
「清見は、他のたくさんの新品種の親となっている優れた品種です。さらに品質を上げ、清見をもっと皆さんに知ってもらい、日本で一番の品種にしたいです」
西宇和で生産されている、デコポン、せとか、はるみ、甘平といった品種も、清見が元となる品種です。
これから収穫を迎える、たくさんの品種の“親” である清見をぜひ味わってみてください。
撮影日 2019年2月上旬