栄養士 笠井奈津子さん
News
2020.12.3
「働くひとの西宇和みかん」「家で働くひとの西宇和みかん」を栄養士の視点から監修している笠井奈津子さんが、10月の下旬、みかんが色着きはじめた西宇和の園地を訪れ、その模様をつづってくださりました。
JAにしうわの選果場にて
こんにちは。笠井奈津子と申します。
私は、栄養士およびフードアナリストとして、生活や健康の改善についてアドバイスを行っています。
栄養士として、果物としてのみかんにはなじみがありましたが、本格的なみかんの産地を見るのは初めてのことでした。
実際に訪れることで感じた、西宇和とみかんの様子についてご紹介したいと思います。
まずは八幡浜の町から、みかんの園地へと車で移動しました。山を切り開いてできた道は狭く、曲がりくねった道が続きます。西宇和の農園に来て最初に思ったのは、土地に高低差があるな、ということでした。
今回訪れた農園も、直線距離ではそれほど町から離れていないのですが、標高はだいぶ高い場所でした。
実は、みかんを育てる様子は見たことがあるのですが、その農園は平地にありました。平地に並んでいると、どうしても木と木が重なってしまい、横からは太陽の光に当たれない部分が出てしまいます。
農園を訪れた時は、あいにくぐずついた空模様でしたが、石を積んだ段々畑にみかんが育てられているため、上からも横からも、しっかりと太陽の光に当たることが分かりました。
さらに、斜面になっていることで水はけが良くなり、余分な水もたまっていません。
個人的に驚いたのは、1本の木に、かなりたくさんのみかんが実っていたことです。
私にとってみかんといえば、お店で一つ一つ袋や箱に入れられたものでした。以前、見た時もあまり数が多くなかったため、収穫される前のみかんの数には圧倒されました。これだけたくさん実をつけて、おいしくて栄養も豊富。あらためてみかんはすごい果物だと思いました。
その後、海沿いの農園も訪れました。西宇和の沿岸部はリアス海岸になっていて、園地は海に突き出た岬の斜面にも広がっています。
このような複雑な地形のため、入り江をまたいだ向こう側にも園地があり、遠くからもきれいに整備された段々畑の姿がはっきりと見えます。穏やかな海と丁寧に手入れされたみかんの木、どこを切り取っても絵になる風景が広がっていました。
農園を訪問した後は、早速西宇和のみかんをいただきましたが、自然豊かな西宇和の景色を見た後は、いっそうおいしく感じられました。
今年の冬も、おいしいみかんが楽しみですね。