仕上げにみかんを落とす?
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8月です。まだまだ暑い日が続いていますが、温州(うんしゅう)みかんの中で最も早い登場の極早生(ごくわせ)みかんは、もう一カ月もすると少しずつ出荷が始まります。
今年もたくさんのみかんが並ぶのが楽しみです。

西宇和では、これから行う重要な作業として、みかんの仕上げの摘果(てきか)があります。
摘果とはみかんの実を落とす作業ですが、なぜこのようなことをするのでしょうか。

極早生

みかんには隔年結果(かくねんけっか)と呼ばれる性質があり、実をよく付ける表年と、あまり付けない裏年があります。
そのため、木にまかせるままに実をつけてしまうと、年によって出荷量にばらつきが出てしまうのです。
さらに、多く実らせると木にも負担がかかる上、実へ分配できる栄養も減ってしまい、全体として味が落ちてしまうことも考えられます。

実際に農家の方の作業では、想像以上に実を落としていきます。
逆に考えると、良いみかんを作り、品質と収穫量を安定させるためには、そのぐらいたくさん落として選別することが欠かせないといえます。

隔年結果

また、摘果は時期をずらして何度か行う必要があります。
みかん手を加えなくても自然に実を落とすことがあり、一度にまとめて摘果をすると落としすぎてしまうことがあるからです。

管理が大変になりますが、みかんの成長の度合いに合わせて、そして1本1本の木の着果量に応じて行うことが、おいしいみかんを作るポイントですね。

摘果

摘果で落とされるみかんといっても、ほとんどの場合見た目もきれいで食べられそうなものです。
特に仕上げの段階では、大きく成長しており、とてももったいなく感じます。
そのようなこともあり、近年では摘果する予定のみかんを利用した調味料も登場するなど、新たな活用方法も増えています。
みかんはそのまま食べるだけでなく、さわやかな風味を料理に生かすなど、いろいろな楽しみ方がありますね。

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