夏の農園に積もる雪?
News
2021.11.26
愛媛県の西部、豊かな海に面した西宇和では、3つの太陽と呼ばれるものがあります。「空からの太陽」「海から反射する太陽」、そして「マルチシートから反射する太陽」です。
マルチシートとは、土に水が入り過ぎるのを防いだり、土を良い状態を保ったりするために使用されるシートのことです。
農業で使用されるシートと聞くと、黒い色のイメージがあるかもしれませんが、西宇和で使用されるシートは、太陽光を反射する白い色をしています。
3つの太陽の一つとして掲げる白いマルチシートは、実際にどれほど光を反射しているのでしょうか。
みかんが色付き始めた10月の農園で、簡単に比較してみました!
マルチシートからの反射がある場合
反射を遮った場合
違いは一目瞭然ですね。
白いマルチシートは、反射した光が、きらきらとみかんを照らしています。
マルチシートは、余分な水分を入れず、みかんの味を仕上げるために、みかんが十分に成長した夏の後半ごろに敷きます。
農園によっては、一面に真っ白なシートが広がり、夏に雪が積もっている?と見間違える光景です。
スキー場などでは、太陽光が雪に反射して日焼けする「雪焼け」という現象がありますが、みかんも同じですね。
地面から反射するため、通常では太陽に当たりにくい下部の方にもしっかりと光が届きます。
生育上、暑い夏場に敷き始め、シーズンの終わりには撤去する必要があり、手間もかかりますが、みかんの品質に大きく貢献しています。
3つの太陽のうち、「海の反射」の記事は以下でご覧いただけます。
https://nishiuwamikan.com/news/2021/10/no205/