農園で見られる工夫と準備
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2024.7.2
山の急な斜面で育てられている愛媛県西宇和のみかん。
農園は一見普通の段々畑が広がっているようですが、よく見ると面白い発見がありますよ。
海に面した斜面に広がる段々畑は、直射日光、海面からの反射光、石垣からの反射という、おいしいみかんに理想的な「3つの太陽」を生み出してくれます。
日当たりの良い一方で問題になるのが、遮るものがないゆえの風の強さです。
みかんが収穫を迎えるまでには台風の時期もあり、なんとかして防ぐ必要がありますね。
そこで使用されるのが防風ネットです。
防風ネットは風速を低下させ、直接的な風の影響を軽減してくれる上に、太陽を完全に遮ることもありません。
その他にも、農園をよく見ると、何か細長くて白いものが木の近くにあるのが見えますね。
これはマルチシートと呼ばれるもので、仕上げの時期に広げられ、地面に水が入らないようにするものです。
おいしいみかんのためには、仕上げの段階で適度に乾燥状態にすることが大切で、余分な水をはじくことでより甘くておいしいみかんになります。
そして、こうした地形自体も西宇和ならではのものです。
農園は急斜面にありますが、そのおかげで水はけがとても良く、おいしいみかんのために最適な環境が整えられています。
斜面という一見不利な条件が、実は高品質なみかん生産に貢献していますね。
梅雨の季節にもかかわらず、農園では収穫に向けた準備の様子が見られます。
手間暇をいとわない日々の管理が、おいしいみかんを育てる秘訣ですね。