みかんの仕上げに向けて
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夏の間、雨や太陽の恵みを受けて大きく育ったみかんたち。
これからは、いよいよ仕上げ時期となり、「おいしさ」にフォーカスを当てます。

どのようにして絶品の味わいに仕上がっていくのか、その秘密に迫ってみましょう。

夏場の愛媛県西宇和のみかん

おいしいみかんづくりのポイントは、なんといっても余分な実を落とす摘果(てきか)の作業です。
摘果は生育を通して順次行われますが、この時期のものは「仕上げ摘果」と呼ばれ、みかんの品質を大きく左右します。

この時期の摘果では、成長の悪い実や傷のある実、日焼けしてしまった実を取り除きつつ、果実ひとつにつき、葉っぱが何枚程度あるかも再確認していきます。
これにより残された実に十分な栄養が行き渡り、高品質なみかんに育ちます。

余分な実を落としてみかんの品質を上げる

みかんをおいしくするもう一つの重要な要素が、適切な水分管理です。
水は多くあげるほどみかんが元気になり、味もおいしくなる、というイメージがあるかもしれませんね。
しかし実際は、乾燥状態にすることで濃厚で甘い味わいになり、水分が多いと味がぼやけてしまいます。

愛媛県西宇和のみかんの段々畑

そこで農家の方々は、水をあげすぎないのはもちろんのこと、木の根元に防水シート(マルチシート)を敷いて水が入らないようにすることがあります。
手間はかかりますが雨によって過剰な水が入るのを防ぎ、適度な乾燥状態を保ってくれるのです。

おいしいみかんづくりはまさに職人技ですね。
摘果、水分管理、シートの活用、適切な時期や方法の見極め、そして自然への適応など、さまざまな工夫と努力が詰まっています。

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