西宇和の特別な地形
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2024.11.5
西宇和の地形を見たことはありますか?
愛媛県の西部、海に突き出た長い半島を含む一体のエリアが西宇和です。
海沿いの地形は、入り組んだリアス海岸となっています。
さらに写真を見ると分かるように、陸の部分は急な山になっていますね。
普通に考えると、平地が少なくて、農業には向いていない地形のように思えます。
しかしみかんだけは、理想的な環境となっているのです。
まずは日当たりの良さです。
山に沿って階段のように段々畑が並んでおり、木が重なりにくく、しっかりと太陽に当たれます。
さらに農園の目の前に広がる海は鏡のように反射し、みかんの木に太陽の光を届けてくれます。
もう一つ重要なのは、水はけの良さ。
おいしいみかんを育てるには、仕上げの段階で余分な水を入れないことが大切です。
段々畑には余分な水がたまらず、適度な乾燥状態を作れます。
こうした海のあるみかんにとって恵まれた環境ですが、それだけではなく豊かな海の幸も育んでいます。
宇和海に面したこの地域では漁業も盛んで、新鮮な魚介類が地元のお店で楽しまれています。
穏やかで透き通るような海にはイカダも浮かび、魚の養殖も行われています。
このように西宇和地域の地形は、みかんにとって理想的な自然環境になっています。
もちろんみかんの段々畑は最初からあったわけではなく、100年以上も前から長い年月をかけて築かれてきました。
特別な地形には歴史や思いが詰まっていますね。