中晩柑の育つ佐田岬半島
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2025.3.12
愛媛県の西端に細長く突き出した「佐田岬半島」は、北に瀬戸内海、南に宇和海を望む風光明媚な地域です。
両側を海に囲まれており、冬でも厳しい冷え込みが少なく、霜が降りにくい特徴があります。

中晩柑(ちゅうばんかん)と呼ばれる、年明けから初夏にかけて旬を迎えるかんきつは、寒い冬を越さなければなりませんが、こうした温暖な気候もあり、このエリアは有数の中晩柑の産地となっています。
そんな佐田岬の道路では、車で通過すると「みかんの花咲く丘」のメロディが聞こえる仕掛けが施されています。
かんきつが生活と密接に結びついているこの地域ならではのもので、山と海の美しい景色も楽しめることから、ドライブやサイクリングのコースとしても注目されています。

佐田岬半島は海に囲まれた地形のため、遮るものが少なく、空から海からと、たっぷりと太陽の光を浴びられます。
特に評価の高いかんきの一つが「清見(きよみ)タンゴール」です。
清見は3月から旬を迎える品種で、温暖な環境といえど、収穫までには冬を越えなければならず、寒さから実を守る必要があります。
そこでこの地域では、実に一つずつ袋を掛けるというとても手間な作業も行っています。

冬の前に袋を被せ、収穫時には外すという、非常に大変な作業ですが、こうした丁寧な管理によって、より高品質のかんきつが育てられています。
佐田岬半島では、清見やせとか、サンフルーツ、デコポンなど、旬の時期や食味が異なる豊富なかんきつがあります。
西宇和の中でも、少しずつ環境が違うことで、いろいろな品種が楽しめるんですね。