みかんを守る環境づくり
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2025.8.7
太陽の光を浴びて育つ愛媛県西宇和のみかん。
そんなみかんの農園には、みかんを大切に育むための農家の知恵とたゆまぬ努力が隠されています。

海に面したみかん農園を訪れると、木を囲うように張られた青いネットが目に入ることがあります。
これは防風ネットと呼ばれ、その名の通り、強風からみかんの木を守るためのものです。

実は海沿いのみかん農園は、海が目の前にあり、海から反射する太陽に当たることができ、おいしいみかんを育てるのに適した一方で、海風を強く受けます。
強い風は、実や枝、葉を揺らし、実と擦れることで傷がつく「風傷」の原因となりますが、防風ネットはこの風の勢いをうまく和らげてくれます。
ただ、表面の皮についた風傷は中身の品質に影響しないので、傷があっても気にせずに食べたいところですね。
さらに、農園をよく見ると、ネットだけでなく、木々が列をなして植えられていることにも気付きます。

これは「防風林」と呼ばれる風対策の知恵で、風を弱めるだけでなく、海水を含んだ潮風による塩害からも作物を守る重要な役割を担っています。
このように、西宇和の農家の方々は、伝統的な知恵を生かし、細やかな管理を行って、みかんに最適な環境を整えているんですね。